メルボルン イズ ブルー・メルボルン イズ グリーン [二日酔いの薬]
トム(「わたしに、酒の飲み方を教えてやる」と叫んだアンクル・トムとは別人)は、彼の特徴である大きな目をパッチリと開いて、大きくうなづきながら言った。
「こんなに物静かなケンを見るのは初めてだよ。いつもと様子が違うと思ったよ。
それなら、どうだい。三人で、二日酔いの薬を飲みに行かない? いや、僕とわたしは、普通の飲み物にするけどさ・・・」。
わたしは、その日もお得意の”二日酔い”だった。トムの奥さんのニーナご自慢のロシア料理をごちそうになろうと、ボブ一家とメルボルン郊外のトムの家を訪れたのだが、三日ほどパーティーが続いたせいか、寝不足も手伝って、完全に”参って”しまっていた。
トムとの約束がなければ、今ごろベッドの中でジーッとうずくまっていたに違いない。
タグ:メルボルン
コメント 0